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ユーザーレポート03
株式会社ミック 楠 様
1995年に通関事業を目的に設立して以来、倉庫業、輸送業、水産加工業と幅広い事業展開をされている株式会社ミック様。今回水産加工業を拡大するため、神戸テクノ・ロジスティックパークに西日本最大級の鮭の切り身加工工場を建設しました。月産250トンの生産能力を誇る新工場に屋外設置型のオイルフリースクロールコンプレッサを当社からご購入いただいたためその経緯を伺いました。
解凍工程を極力減らした鮭の切り身加工をしています。完全に解凍してから加工すると薄ピンク色のドリップが発生します。それによりたんぱく質のうまみ成分が出てしまい、鮭の食味や色味、栄養に変化が起こり、品質の低下につながります。そのため、鮭の加工が完了し再冷凍する場合も、 最新設備を用いて急速冷凍することで、ドリップの発生を防いでいます。
加工が完了すると、水産加工工場の隣にある冷凍保税倉庫へ搬入し保管しています。輸送業や倉庫業など様々な事業を行っていることで、急な需要の増減に対してフレキシブルな対応が可能です。今後もお客様に新鮮で高品質な鮭を提供できるよう取り組んでいきます。
もともと工場の機械室はスペースに限りがあり、排熱量と騒音の大きなコンプレッサは屋外に設置しようと検討していました。A&Cサービスの営業担当者に当社の設備稼働状況を踏まえ相談したところ、「貴社の設備稼働状況には波があり消費空気量の変動が大きいため、その負荷変動に追従できるコンプレッサ」が適していると提案されました。また機種選定に関しては「屋外にも設置できるアネスト岩田製スクロールコンプレッサ」をご紹介いただきました。
当初はスクリューコンプレッサを考えていましたが、スクリューコンプレッサは空気量が多いというメリットがあるものの、低負荷運転時は電気代が高くなる傾向があるとのことで、負荷変動への追随に優れた屋外設置可能なスクロールコンプレッサを導入することに決めました。当社の使用方法にマッチした提案内容だったと思います。
設置工事に関しては販売業者様が行ったのですが、その折はレイアウト図面のCAD図を作成していただき、販売業者様との情報連携もスムーズに行え、非常に助かりました。また導入後のサービス体制の充実も採用の決め手でした。
コンプレッサを屋外に設置し、屋内スペースを有効活用
切り身定貫スライサーやヒレ切断用のエアツール、水洗い後のエアブローなど様々な 工程に使用しています。特にヒレ切断用のエアツールや水洗い後のエアブローは、製品に空気が触れる可能性があり、給油式のコンプレッサでは、エアにオイルが混じる心配もあります。当社では、HACCPに準拠した衛生管理をしているため、コンプレッサの導入検討時にはオイルフリーであることを必須条件として考えていました。
加えて屋外設置型のオイルフリースクロールコンプレッサを導入したことで、工場内にスペースの余裕が生まれました。これからも設備を増設する計画があり、屋外にコンプレッサを設置したことで、将来的な選択肢が広がりました。
鮭の切り身加工では、さまざまな工程でエアが使用されています